「新聞社さんの取材」

「新聞社さんの取材」

 4月16日(火)

 本日、先日の「多様な人材が活躍する働きやすい中小企業」https://www.chubu.meti.go.jp/b32jinzai/jirei/jirei.pdf

の取材に新聞社さんが来てくれました。

 「人を大切にする」経営の実践、それは社員さんが進めているマツバラの経営です。徹底して「人を大切にする」経営を進めるために、私が持った感覚は「自他一如」なのです。「社員は家族」よく耳にするフレーズですが、家族と雖も自分ではないのです。物価が上がっていくことが解っているのに賃金は上がらない。もしも自分に置き換えたら、将来が不安で仕方がありません。だから物価が上昇すると大きく報道された昨年に大幅に賃金を上げました。困ってから上げられては遅いのです。仕事以外にも家族のこと、町内のこと、時に健康管理と自由に休めたらどんなに良いか。だから有給が自由に取れる会社にしました。子どもが小さい時には時に思い切った旅行にも行きたい。でも大型連休中は高いのです。普段の週末に金曜、月曜が繋げられたら安く行けるのです。だから週末に繋げて取れるような会社になることを促しました。私も、長女が生まれて、長男が生まれた時、妻は実家で子育てをしました。一人での生活はあまり良いものではありませんでした。そして実家が近い人ばかりではありませんし、中には親が他界されている人もいる。自分が若いころにしたかったこと、困ったこと。それを社員さんにはやらせたいし、させたくないし。自分も社員さんも同じという感覚。そして仕入れ先にして欲しくないことはお客様にもしない。仕入れ先さんにして欲しいことをお客様にしていく。地球の未来のために、地球に良いことをしていく。相手にして欲しいことを、先ず相手にしてあげる。相手にやって欲しくないことは、自分も相手にしない。こうした感覚で経営をしただけなのです。

 そして自他一如は他自一如になってきたのが最近です。賃金を最初に上げたときは、それは不安でした。そして一年目は大赤字にもなりました。それでも一気に物価が上がってきたときには先手を打って賃金は上げていました。働き方改革法案が施行された時には、そのはるか上をマツバラは走っていました。人は自らが考えた通りの人生を送ります。その中で最もしてはいけないことは「不安」の連鎖なのです。故に不安を抱く前に会社が社員さんに安心を与えることが大切だと考えるのです。他自一如、今度は社員さんが会社のこと、お客様のこと、地球環境のこと、自分事に考えてくれるから大きな成長が出来ているのです。マツバラでは「自責」という表現も使います。それは自他一如と同じことです。誰かのせいでなく、自分の責任と考えれば「知恵」が出るのです。社会環境のせいにするのでなく、お客様のせいにするのでなく、自らの責任として「知恵」を出す。社長も社員もありません。そんな会社になれている。そこがマツバラの大きな成長の要因なのです。そして成長(進化)への一歩目は「もし自分だったら、何をしてもらえたら嬉しいか、何をされたら嫌か」、そこをじっくり考え、相手を自分に置き換えた判断をすることなのです。

 「賃金上げなきゃ辞められる」「賃金上げなきゃ人が来てくれない」、全て目線が自分(社長・会社)ではないでしょうか。どんなことがあっても社員さんと、その家族を不安にしない。損得無しで、先ずは社員を守る(不安にしない)。

 人間の力は無限です。その人間の心にガソリンを入れる。それが大切なことなのだと思います。社長の役割は、その覚悟だけなのです。そして社員さんを信じること。他に何も要らないと思います。それにしても実感させられるのは、マツバラの社員さんたちはみなハンパなく凄いです。会社はほんの少し背中を押しただけなのです。小ロット多品種への展開、生産性の向上、コスト低減、そして何よりも人を元気にしてくれる(辞めない、来てくれる)明るい職場を創ってくれたのは、社員さんたちです。うち(マツバラ)の社員は凄いと思います。是非、機会があればたくさんの人に見に来て欲しいと思います。

 そして、他の中小企業の社長さんたちにも、日本人のポテンシャルこんなものではないと思います。社員さん信じて背中押してあげてくれたらと思います。

 最後に記者さんに写真を取ってもらいました。やっぱり絵になるのは炉前のようで、そこでの写真でしたが、途中たくさんの社員さんたちに、驚くほど元気な挨拶を頂きました。「あいさつ」もハンパなく良くなってきました。嬉しすぎますね。

 どんな記事になるのか楽しみです。「自他一如」=「三方ヨシの人を大切にする経営」、この先も徹底して守っていきます。

社長 松原 史尚

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