「本日の朝礼から」

「本日の朝礼から」

9月10日(火)

 今日の朝礼当番は鋳造部の福地課長

 「最近、他の鋳造メーカーからマツバラに移管される転注品の立ち上げ(廃業に伴う移管で他社との競合で取りあうようなことはしていません。お互いの恨みになるようなことはしないのがマツバラの三方ヨシです。By 社長)や見積もり依頼が増えてきて、他社の型や製品、図面を観る機会が増えています。他社の製品を観ると、うちだったら埋めたり、鋳抜くにしても中子を使用する溝が、生砂で鋳抜きになっていたりして、焼き付き、型落ちが多発するだろうなと思ったり、薄肉の大物では「これは割れが多発するだろうな」と思ったり。方案では、湯口から製品までとりあえず繋げているだけで、方案も型の作り方もうちに比較して悪く言えば「雑だな」。みたいなネガティブな感想の方が多く浮かびます。

 でもその支給型で生産してみると、狭い部分も多少汚くてもそれなりに射抜けていたり、薄肉の大物も目立つ割れの発生は無かったり、意外に出来るものだなと思いました。

 常に修正も無く不良率も低い奇麗な100点の製品を目指して型を考えてきましたが、お客様の満足するコストで合格点の製品が出来ているのなら問題ないのではないかという考え方が最近では濃くなってきました。製品形状に関してはロットによって今回は出来た、また出来なかったみたいな際どいラインならないように慎重に検討しなければいけません。しかし、型の造りに関しては多少雑に見えるシンプルな造りであっても合格点の製品が出来るなら、型費の面からもそちらを望まれるお客様もあるのではないかと思い始めました。なので、これからは今までの「マツバラにとっての良い型を造る」をベースにした考え方に「お客様の要望は何か」をしっかりプラスして方案設計や金型仕様を考えていきたいと思っています。

 

 どの職場でも「昔からそうしてきたから」という理由で今でもそうしている。みたいなことはあると思います。調整日も増えていますから、一度もっと現状に合ったもっと良い方法や考え方があるんじゃないかと考えてみてください。良い方法が見つかれば、仕事の質や作業性が上がり、改善というものも楽しくなってきます。ただし、新しいやり方を実行する際はくれぐれも安全面に注意して行ってください。

 素晴らしい朝礼ですね。朝礼が終わった後で「拍手」が起きました。朝礼では珍しいことで、私は貰ったことがありません。本日の朝礼、本当に嬉しくなりました。誰かに言われて変わるのでなく、こうして自ら気づいて改善を目指すときは「進化」が生まれます。そのポイントだけ一つお伝えします。「徹底して聴く」ということです。お客様の希望(困った)「え、そんなん出来るの?」と言われるように聴くだけでなく提案も加えられたら最高ですね。それはこちらが上手くできる提案でなく、お客様がさらに喜んでくれる提案であるべきです。また、営業の話もしっかり聴いてください。三方ヨシでなければいけません。私はいつもお客様の困ったばかりを聴き過ぎて「採算度外視」のモノづくりをして父や光好会長によく叱られました。今日も明日もマツバラが存在することが、最高の顧客満足です。そして現場の意見もしっかり聴いてください。この先の更なる改善と自身の成長、全ての答えが現場にありますからね。

 昨日のブログに綴ったアクセルの踏み代、まだこんなところにもあった。そう感じた朝礼でした。歩留まりの改善は、地球環境、働き方改革にも大きく貢献してくれます。環境(地球・作業)に善いことは、経済(経営)にも善い。原則ですからね。一人ひとりの負けてたまるか大作戦、しっかり展開してくださいね。頼りにしています。そして楽しみにしています。

社長 松原 史尚

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