「ありがとうの経営」

「ありがとうの経営」

9月17日(火)

 昨日、地元の社長会がありました。お仕事をしている業界も様々なのでいろいろ勉強になることが多いです。コロナで散々なことになった航空宇宙産業もこれ以上締め付けると本当にサプライヤーが消えてしますのではという懸念から随分なベースアップがされたと聞きました。材料費は完全支給だそうです。それ以外の所で人件費、修繕、消耗、減価償却等の総額をしっかりエビデンスを含めて提出することで大幅な値上げ(平均15%程度)となったようです。この辺りの感覚は大切だと思います。減価償却費は実際には費用が発生しているわけではありませんが、次の設備をするためにも非常に重要な数字です。羨ましいと言いたいところですが、業界それぞれですし、お客様の事情もあります。中国でも製造業の展開をしている会社からは中国での実情を聴くことができました。日系製造業、特に大手追従で出ていった企業は壊滅的な状態だそうです。諸行無常、今良いからと言って明日が良いという話ではありませんね。

 そんなこんなで気分が落ち込む日もありましたが、昨日のマツバラ元気に対するブログを綴りながら思ったことがあります。どんな時代であっても「ありがとうの経営」を進めるということ。ありがとうの対象は「お客様・社会・協力企業様、地球、社員さん(ご家族)」全ての人で、総称して「人を大切にする」というのがマツバラの経営理念です。少し前の話ですが、経営環境が忙しすぎる時に繁忙のために休日出勤を進め過ぎて故障が重なり、操業度が110%を超えた辺りから赤字に転落しました。そんな事態になって人の離職に歯止めがかからなくなりました。そうすると更に故障が重なり、毎週土曜日は全て休日出勤となる事態となりました。こんな折には、採算度外視で生産性を上げることにチャレンジしました。社員さんが幸せでないのに何をしても結果は出てきません。そんな中で始めたのが、ありがとうの経営でした。お客様、業界、協力企業様との話し合いで、受注をお返しする施策も取りました。結果、業績も回復してきて離職も止まりました。過去を振り返ると、操業度は真逆であっても「ありがとうの経営」を意識すると打つべき手は見えてきますね。早速に幹部の皆さんと色々な話を始めました。ここまで製造業全体が冷え込みますと、廃業を決断する仲間も増えてくるのが歴史です。そんな折には「型」の問題が最も大きなお客様の「困った」になるはずです。先ずは、ここに重点を置いて対策をしていきたいと思います。良く聴いてみると、協力企業さんには手放したい仕事もあるのだそうです。「やりたくない」は「ありがとう」の反対ですから、そこから回り始めるサイクルは「バカ野郎サイクル」ですね。結果は見えています。これを「有難うサイクル」に変えることで、想像を超える大きなキャッシュフローの改善が出来そうです。「想像を超える大きな成果」には感動が生まれます。こうした感動は会社を元気にしますね。

 今一度思い出しました「ありがとうの経営」、こうして志が変わると見える景色がどんどん変わってきます。良い発想が次々出てきて楽しい構想がどんどん生まれています。さあ、「ありがとうの経営で負けてたまるか大作戦」展開していきましょう。

社長 松原 史尚

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